第38回みんなで憲法を考えてみる集い

日時  2018年5月20日(日)10時~12時

会場  小金井市市民会館萌え木ホール(商工会館3階)

演題  9条を活かす日本

            ~15%の市民の行動で社会が変わる~

話す人 伊藤  千尋さん(国際ジャーナリスト、元朝日新聞記者)

伊藤  千尋さんプロフィル 

1949年、山口県生まれ、東大法学部卒。74年、朝日新聞に入社し社会部、外報部などを経てサンパウロ支局長(中南米特派員)、バルセロナ支局長(欧州特派員)、ロサンゼルス支局長(米州特派員)を歴任。2014年からフリーの国際ジャーナリスト。これまで82か国を現地取材した。NGO「コスタリカ平和の会」共同代表、「九条の会」世話人 

著書に『9条を活かす日本』『凛とした小国』『一人の声が世界を変えた』『辺境を旅ゆけば日本が見えた』(以上、新日本出版社)、『反米大陸』(集英社新書)、『燃える中南米』(岩波新書)、『今こそ問われる市民意識』(女子パウロ会)、『キューバ-超大国を屈服させたラテンの魂』『観光コースでないベトナム』(以上、高文研)、『地球を活かすー市民が創る自然エネルギー』『活憲の時代』(シネフロント社)、『太陽の汗、月の涙』(すずさわ書店)など。 

あきらめないこと、市民のちからで安倍改憲をSTOPさせよう 

   いま北東アジアの情勢が大きく動いています。朝鮮半島の緊張緩和は、歴史的な安全保障環境の変化の始まりかもしれません。

   そうしたとき日本外交が依るべき指針は、軍事に頼らない平和の構築と外交努力での紛争の解決を謳った憲法前文と9条の理念です。この「非戦の理念」は、多くの国民の心からの支持と戦後の日本の再出発にあたってのアジア諸国民への謝罪と誓約でした。

   この9条を安倍政権は変えようとしています。伊藤さんは憲法の「非戦の理念」を実現化した諸外国に学び、市民のちからで安倍改憲をSTOPさせようと訴えました。

当日の講演記録

当日の模様

当日の講演資料

 

9条を活かす日本~15%の市民の行動で社会が変わる

 話す人 伊藤 千尋さん    

1.  世界が求める日本の平和憲法

・世界に広がる日本国憲法9条の記念碑-アフリカ沖、トルコにも

・日本全国の憲法9条の記念碑-沖縄、広島から

・日本とコスタリカ両国民にノーベル平和賞を-コスタリカ国会決議

2.  憲法を活かす社会へ-コスタリカから学ぶ

・ノーベル平和賞を受賞したアリアス大統領の「平和の輸出」

・核兵器禁止条約は本来、日本が主導すべきだった

・小学生も違憲訴訟をする

・生活に憲法をどう活かすか-おじいさんの薬

・「憲法が危うくなったとき、闘う義務がある」-大統領を訴えた大学生 

・憲法を買うベネズエラの若い主婦

3.  安倍9条改憲の危うさ

・平和学の「積極的平和」と安倍「積極的平和主義」の違い

・自衛隊が憲法に明記されたら、どうなるのか?

世界へ派兵され、米軍の命令で日本人兵士が死ぬ

     高校に制服の隊員がリクルートに、監視・格差の強化、戦前型の社会

4.  北朝鮮をめぐる情勢

・終わらなかった朝鮮戦争

・北朝鮮が日本を狙う理由

・北朝鮮はなぜ核開発したのか-日中韓国際会議「平和フォーラム」から

・平和宣言にうたわれた9条の役割

5.  どうすれば日本を変えられるのか

・2017年総選挙の結果をどう見るか

・大統領を退陣させた韓国-短期間に多人数を集めた二つの秘密

・沖縄の宮古島で自衛隊誘致を白紙撤回-「あきらめない」

・社会を変える15%の法則-ベルリンの壁、米国の9.11から

 

参加者アンケートのまとめ

 

【参加者数】

参加者 114

【参加者住所】

小金井市内69人、市外45人 

【参加回数】

初参加10人 2回目10人 3回以上94人 

【アンケート回収数】

43枚(よかった41枚 ふつう0枚 よくなかった0NA 2枚)

【講演を知った機会】(複数回答あり)

.郵送案内のはがき(31) 2.市民掲示板のポスター(2) 3.新聞折込のちらし(6) 4.HPで(0) 5.友人・知人から聞いて(2) 6.メディアの案内情報(5) 7.その他(0)  

 

参加者の声

 

1  コスタリカ、北東アジアフォーラムの話しが特に印象的でした。ありがとうございます。

2  歯切れがよく自信を持っての講演に感激です。無理して参加して本当に良かったです。

3  1933年生まれの私は小学生低学年から非常時代の真っただ中で過ごしました。父は運輸省(当時は鉄道省)の役人として、兵役には就かなかったがひたすら役人として国に尽くしていた(家族を犠牲にして…)。 平和、平和、できる限り知恵と力を出し合い、正しく学び、日本人として誇りが持てる自分になりたいと思います。

4  始めの第一声から伊藤さんの大きなお声。終始、元気に話されてすごい!世界を見てきた結果を話されているからとても説得力がありました。先日、岸井成格さんが亡くなり良いジャーナリストが減って悲しかったですが、まだまだすごい方がいることを知って嬉しいです。

5  とても分かりやすく久し振りに有意義な講演会でした。ありがとうございました。

6  コスタリカの憲法を日常生活で“使う”話が勉強になりました。軍事費を教育費に、軍隊をなくす、日本でも実現していかなければならないと思いました。

7  とてもよい会でした。伊藤さんのお話はいつも「勇気」と「元気」をいただきます。具体的なのがすごい!また何年か後に企画してください。15%の法則を心にとめておきます。

8  大変力強い、前向きなお話をありがとうございます。

9  分かりやすかった。ありがとうございました。自分は今日聴講した内容を、子どもや孫、若い人に伝えます。

10  今日の話しは感動的に話され、世界の話しも理解できた。中高生や若い人にもぜひ聞かせてあげたいし、本も読んでもらいたい。小金井の署名活動不当連行事件もそうだが、日本の現状は様々なことで国民の人権を無視、犠牲にしている。自衛のためには手段を選ばない権力構造は腐敗している。

11 歴史ある日本の良さが憲法に表れているものと思います。今回のお話で「憲法を使う」発想、これも大切! またスマホのお話も、みんなで広く「憲法」を共有する方向、発想、思いに変わっていく。そんなコツを感じました。

12 何回か伊藤さんのお話はお聞きしたことがありますが、いつも心が励まされます。15%の市民が行動を起こせば、そしてメディアがまっとうに報道しさえすれば、社会が変わるのだと信じたいと思います。

13 元気をもらえる、やる気の出る話でした。気を取り直して頑張ろうと思いました。授業で憲法をしっかり教えようとすると「教育委員会からにらまれますよ」と校長からおどされるという学校、問題です。

14 とても良かった。論理よりも誰の心にも入り込む話しであった。感動した。広めたい話題が多かった。特に若い人に拡げたいと思った。

15 私の地元の銚子では東海原発再稼働を認可する前提としての避難計画に、千葉北総地域まで協定を依頼してきています。しかし、東海原発が壊れるほどの自然災害時に銚子市内や対岸の茨木県神栖市の人たちの避難も考えると安易に避難計画にのることはできないと思います。

地元自治会で学習会、署名をしようと公民館を借りると、創価学会らしき人たちが「政治的」と自治会役員に注文を付けて、ひと騒動。九条俳句の不掲載裁判も高裁で一応勝利。しかし、地域でも、学校でも政府批判を許さない、扱わないような空気が田舎にはあり不気味です。署名活動の妨害※に屈せず頑張りましょう。※小金井警察署による安倍改憲NO3000万人署名活動不当連行事件

16 15%の法則で社会を変えられることを信じて、今後は自分の思いをぶつけていきたい。元気が出る講演でした。

17 レジメに沿って分かりやすいご講演を本当にありがとうございました。15%の市民のひとりになるように今日の学びを活かしていきたいと思います。

18  現状がよく分かりました。

19  9条の会、発起人の方々は高齢化しているなかで、伊藤千尋さんはこれから最も精力的に発信していく方です。フェイスブックもフォローしていますが、伊藤さんの殺人的なスケジュールに驚かされます。お身体を大切にご活躍を祈っています。

20 伊藤さんのお話は分かりやすく元気になります。ありがとうございました。

21 伊藤さんの迫力ある話がとても良かったです。きちんと取材している伊藤さんだからこその話しで真実味があった。あきらめないこと、本当にそう思いました!15%で社会を変える、なるほどだと思いました。社会の雰囲気を変えられると思いました。私も頑張ります!

22 ユーモアを交えたお話は分かりやすく良かった。映像を見ながらも良かった。先生の発声聞き取りやすかった。

23 分かりやすいお話で良かったです。被爆国日本があまりにも情けない状況が、本当に情けないと思いました。

24  「憲法を使う」という意識を持っていなかったと思う。憲法には書いてあるけれどと何となく思って、委縮している部分があったと思う。憲法をもっと身近に、そのために憲法を読み直そうと思った。

25  具体的にいろいろの提示があって、漠然としたニュースが良く理解でき、今後は自身が動くことが必要と思った。

26  とっても素晴らしいお話でした。感激しました。以前も伺ったと思っていましたが、思い違いでした。平和を守るために、やっぱり小さくても年を取っていても、88歳、病身ですが頑張っていきたい、と思いました。

27  大変面白く、勉強になりました。署名してもデモに行っても変わらない。政治に諦め感があるも、諦めてはいけないと考えさせられた集いでした。政治家がいない、それを選んでいるのは国民である。韓国と日本の若者の違いも感じた。

28  とても分かりやすく熱い思いが伝わってきました。ただ今、憲法を知ることに努力しているところです。お話をお聞きして学ぶことの多い2時間でした。ありがとうございました。

29  大変分かりやすいコスタリカの社会の話しでした。憲法を身近に考え、話しに取り入れることを工夫するアイデアを、提供していただいたと思います。

30  熱の入った講演でした。ありがとうございます。予想以上の収穫ありました。グローバルな視点で9条の大切さ理解できました。15%で変えられる。最初の1%になる!

31  視点を変えてみることの大切さを痛感しました。

32  憲法の大切なことを熱心に講演され感心しました。

33  今までで一番分かりやすかった。世界には素晴らしい人が沢山いることを再確認しました。

34  コスタリカの話し、韓国の話し等興味深い話でした。9条の持つ価値が良く分かりました。

35  話が具体的で分かりやすかった。

36  本当に面白かったです。

37  自衛隊は迷彩服で災害救助を行うのではなく、消防のように安全服で行動するべき、との伊藤さんの指摘に同感。

 

■過去の講演記録■■■

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2016年12月4日(日)

午前10時~12時

ピースアクション講演会

「もしも、自民党改憲草案が実現したら?」

場所 小金井市萌え木ホール

参加費 500円

主催 こがねいピースアクション2015実行委員会

1204内山宙さんチラシ.pdf
PDFファイル 1.1 MB

過去の講演関係の

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